リスティング広告の運用を生業としているWeb広告の代理店では、仮説立て→施策の実施→施策の結果確認→改善というPDCAサイクルを徹底して回しています。 今回は、Web広告代理店がリスティング広告の効果を改善するために、実際にやっている具体的な施策をご紹介します。 本記事を参考に、PDCAサイクルを回して効果改善にトライしてください。 効果を出せない原因が「戦略立て」「初期設計」にあることも多くあります。 そんな「初期設計改善」のノウハウを60ページフルカラーの資料にまとめたものも無料で配布しています。併せてご覧ください。 【リスティング広告で効果が出ない方必見】成果を出すための全手順を解説
リスティング広告の改善ポイント10項目
リスティング広告の効果を改善するために見るポイントは、以下の10項目が基本です。
リスティング広告の改善ポイント10項目1.キーワード2.除外キーワード3.広告4.広告表示オプション5.ターゲティング6.予算7.入札8.ランディングページ(LP)9.コンバージョン10.アカウント構成まとめ
キーワード除外キーワード広告広告表示オプションターゲティング予算入札ランディングページ(LP)コンバージョンアカウント構成
これらはリスティング広告のアカウントを構成する基本要素であり、それぞれについて問題がないか、何か改善できる箇所がないかを確認していきます。 特に手っ取り早く改善したい場合には、上位7つから見直すと良いでしょう。 いずれも管理画面で数値を見ながら改善が可能なので、改善の時間を確保して、あとは実施するだけです。 一方、ランディングページ(LP)とコンバージョンについては、HTMLなどのサイト構築に関する知識と経験が必要になってくるため、やや難易度が高く気軽に着手するわけにはいかないでしょう。別のWeb担当者にお願いする必要があるかもしれません。 またアカウント構成の見直しも、きちんとやると作業は大掛かりになるうえ、効果が著しく悪化する危険性も含んでいるため、こちらもあまり頻繁に実施することはできないでしょう。 とはいえ効果に大きく影響するのは間違いなく、手間がかかる分後回しにされがちでもあります。運用担当者の出来る範囲の改善(上記7つ)に着手した上で、できれば実施すべきです。
1.キーワード
検索クエリレポートを確認し、追加 or 停止すべきキーワードがないかをまず確認しましょう。 機械的に追加や停止の対応をするというよりは、なぜこの検索クエリで良い・悪い結果が出ているのかを考えて、ユーザーのニーズを探るべきです。 3つ目のマッチタイプですが、2021年6月末で絞り込み部分が廃止され、ここ数年間で各マッチタイプの挙動も変わりつつあります。いま設定しているマッチタイプで問題ないかはしっかり考えるべきです。 また最後の競合他社の自社指名ワードへの入札ですが、それ自体は禁止されていないので問題はありません。 ただしお互いに指名ワードに入札しあうとその分入札単価は高まってしまいますので、もし可能であれば先方に連絡をして出稿を停止してもらうと良いでしょう。 参考:リスティング広告の失敗回避!キーワード選定8つのポイント 参考:【2021年最新版】リスティング広告のキーワードのマッチタイプ活用法
2.除外キーワード
2021年9月現在、完全一致でもフレーズ一致でも拡張するようになっているので、意図しない検索クエリへ露出してしまう可能性は以前より高まっています。 除外キーワードのメンテナンスはより重要になっていると言えます。 また除外キーワードのマッチタイプは、通常のキーワードとは挙動が違っているので、誤って設定していないかは一度確認すると良いでしょう。
3.広告
広告のメンテナンスは、現在の配信結果の良し悪しにかかわらず常に行うべきです。 上記の最低限のチェック項目は、必ず確認するようにしてください。 またリスティング広告もオーガニックの検索結果も、Googleは表示の仕方を色々とテストし続けています。 自分の設定した広告がどういう表示をされているのかは、定期的にチェックすべきです。タイトル2以降が省略されるケースも増えており、表示できていると思った内容が表示できていない可能性もあります。 参考:誰でも簡単に作れるリスティング広告の広告文の作り方
4.広告表示オプション
広告表示オプションは無料で設定可能なので、設定できるものはすべて実施すべきです。 またキーワードや広告文と比べると、設定したっきりになっているケースが散見されます。設定した内容でどういう結果だったのかは必ず確認するようにしましょう。 参考:広告表示オプションとは?種類やメリット、成果につながる方法を解説
5.ターゲティング
ターゲティングは頻繁に変更するものではないですが、影響は大きいので定期的に確認したい項目です。 基本的に効果の良いターゲティングに絞る=CPAは良化するがCV数は減ることになります。本当にそのターゲティングは除外すべきなのか、クリエイティブやLPの変更で対応すべきではないのかは一考すべきです。
6.予算
割り振るべきキャンペーンに適切に予算を割り振れているかを確認しましょう。 一番重要なのは、予算によるインプレッション損失を発生させないことです。これは広告配信において無駄以外の何物でもありません。もしどうしても予算金額が足りない場合は、予算を増額していただけるように上長や顧客と交渉すべきです。
7.入札
予算と同様に、強化すべきキーワードの入札を強化し、抑制すべきキーワードの入札を抑制できているかが重要です。 また入札工数の抑制や、効果改善のために自動入札の導入を検討してみましょう。その場合も考え方は同じです。 学習期間に一時的に効果が悪化することはありますが、正しく活用できていれば手動入札以上の効果が得られることも少なくありません。 参考:Web広告の自動入札とは?設定方法から活用のコツまで徹底解説
8.ランディングページ(LP)
広告の品質の決定要素として、ランディングページ(LP)の利便性は最重要の項目の一つです。 下記記事も参考に、ユーザーが使いやすいランディングページを用意してください。 また広告とランディングページの内容が相関していることも重要です。もし商品ごとにページが分かれているのであれば、広告とランディングページをそれぞれ商品ごとに設定すべきです。 参考:ランディングページ(LP)とは?10分でわかるLPの目的・メリット・作り方 参考:【完全保存版】必見!成果を上げるランディングページの作り方
9.コンバージョン
コンバージョンが正しく計測できているかは当然おさえておく必要があります。 またコンバージョン数が少なすぎる場合などは、コンバージョン地点の変更も検討すべきです。 特に自動入札を導入する場合、機械学習のために一定数のコンバージョンが必要になります。特定のページへの来訪や、特定のアクションをしたユーザーなど、コンバージョン地点を最終ゴールよりも手前に用意してみると良いでしょう。
10.アカウント構成
機械学習が進みやすい構成=各広告の表示回数が十分に確保できている構成にすること、そのためにシンプルなアカウント構成にすることが大事です。 またそれにより、日々の運用がしやすくなることも非常に重要なプラス要素です。 ここまで挙げた改善ポイントに着手しようとしても、構成が複雑だと一つ一つの対応に時間が取られ、精神的にも億劫で後回しにしたくなります。シンプルな構成にすることは、そういった目に見えにくい面でも影響が大きく重要です。 参考:リスティング広告のアカウント構成とは?良し悪しを分ける3つのポイントと作成手順 参考:運用しやすいアカウント構造を設計する
まとめ
リスティング広告の効果を改善するコツは、基本に則った施策を愚直に行い、継続的にPDCAサイクルを回すことです。 今回ご紹介した施策を継続的に行って頂ければ、あなたのリスティング広告の効果は必ず改善されるはずです。 時間の制約などで継続的な実施が難しいかもしれませんが、可能であれば2週間に1回、最低でも1か月に1回は効果検証を実施しましょう。 また、運用をスポット・少額で外注できるサービスもあります。自社での運用に手詰まりを感じた場合などは、ぜひご活用ください。 リスティング広告の運用をノウハウのある社外に【丸投げ】できるサービスはこちら≫
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